NPO法人 ゆめの木タウンは
障がいをもつ人を支援し、豊かな生活をめざします。
     
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ゆめの木タウン成長の原動力
 
NPO法人ゆめの木タウン
理事長 谷 久美子

 

わずか7年前、我が子の「卒後の福祉就労の場」にと小規模作業所つくりに取組んだ親たちを待ち構えていたのは、この怪物のような新法でした。しかし、幸運にも当会の職員をはじめ、支援者方の意識レベルが高く、仲間たちを取り巻く様々
な諸問題にも立ち向かい、価値観を共有できたことで今日のゆめの木タウンがあります。
 
 
ゆめの木ヒストリー
―  第 一 章  ―  「決断の時」
小規模作業所としてスタートした直後、私たちは将来を左右する大きな決断を迫られる岐路に立ちました。当時はガスメーター部品の組立ての仕事をしていましたが、ある日、「今後はあなた方で部品の 納品・引取りをしなくては仕事を出せなくなります。」と切なそうに伝える取引先の方・・・
「仕事」をするにはワゴン車と、私たちの仕事に対する大きな意識改革が必要でした。
私たちは話し合いの結果、「障害者の作業所」という甘えと言い訳を捨て、社会の中の一作業所として心機一転、前進することに決断をしました。それ以降は相手先の年間スケジュールに合わせ、貯金をはたいて購入した新車と共に、仲間も職員も懸命に働きました。時にはクレームに頭を下げる事もありましたが、皆の努力が実を結び、新たな取引会社の出現により、安定した収入と信頼関係を得ることが出来ています。そして何よりも、仲間たちが仕事を通じて学ぶことの何と大きかったことか!
今思えば、私達は「障害者が働く」という学びの部分と「ビジネス」の2つを平行し、行なって来たのだと思います。
―  第 二 章  ―  「心身の健康が財産」
「仕事」第一のゆめの木タウンですが、実はスポーツへの情熱も並々ならぬものがあります。 現在はスポーツ事業としてストレッチやマシーントレーニング・水泳・マラソン練習会を開講。 クラブ活動としてはボウリングクラブを発足し、マイシューズ持参で楽しく汗を流しています。 障害者のスポーツ大会への参加はもちろんのこと、健常者と共に名古屋シティーマラソン、 駅伝大会など様々なスポーツ大会に出場し常連となっています。 メダル獲得もさることながら、日々の成果が実った時の喜びは格別で、このワンストロークが仲間たちの自立を促進するステップになっています。
また、ダイエットを心がける仲間たちの成果が顕著で、10キロ前後の減量成功例も複数あり全体的に皆スリムになりました。 ただ、残念なことは終業後に実施しているこれらの活動は、給付事業の対象外となり事業所 負担が大きいのが目下のところ悩みです。
また、文化面ではオリジナルソング「ゆめのかけら」等をつかい発言を促すための歌唱指導や、月2回の音楽クラブを発足し、キーボードやミュージックベルを練習。他団体からの依頼 でステージに立つこともあります。中でも、ゴスペルアレンジの「Oh Happy Day」は好評です。
―  第 三 章  ―   「多機能型の選択」
小規模作業所時代より「仕事」に重きをおいていたので、就労継続支援事業への移行は当然意識しましたが、選択には仲間たちの区分判定の結果が考慮されると分かり躊躇しました。 また、生活介護事業と就労継続支援事業を比較し、単価の差に正直疑問を感じておりました。が、答えはあっけなく仲間たちの障害程度区分の判定結果で決着がついてしまいました。 生活介護事業に入れない区分2の仲間9名に加え区分3より1名を選出し、就労継続支援B型の
メンバーを構成。それ以外の仲間全員を生活介護事業の利用者としたのです。 ちなみに、区分3から就労継続支援Bに選出した1名のN君は、当事業所一番のエースです。 障害程度区分判定とは何ぞや・・・。不可思議なものです。
多機能型への移行決定は、状況による決定であって特に希望という訳ではありません。
事務量の煩雑さからいえば、当然生活介護事業1本の方が楽であったでしょう。
―  お わ り に  ―   「ゆるぎない想い」
さて、新事業への移行は施設運営を複雑かつ多忙にしましたが、それまでに培った「仲間たちを一歩でも成長させたい!」という気持ちが支えとなり前進できたのだと思います。
後人へのアドバイスとしたら、社会がどう変化しようとも、「ゆるぎない想い」をもち続けること。新法に呑み込まれ社会情勢に流されてしまえば、私たちは唯の福祉屋と化してしまいます。どの様な状況下にあっても楽しむ余裕を持ち、施設が施設としてあるべき姿を大切にしたい。 そして福祉の社会にも品格をと掲げたら、少々言い過ぎでしょうか・・・
利用者の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
障害程度区分
区分1
区分2
区分3
区分4
区分5
区分6
人 数
0
9名
3名
11名
3名
1名
19名
18~20名
20~25名
26才以上
8名
7名
17名
3名
27名
事業別利用者数内訳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・T-WORK (就労継続支援B型事業)
10名
・ゆめステーション (生活介護事業)   
17名
 
 

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